事業内容
業種は自動車製造、エンジン製造を始めとする製造業、農業、金融と多岐に及ぶ。各種製造業の多くがフィアットグループに属する。
航空機
かつてフィアットは航空機メーカーとしても名を馳せていた。特に軍用機の発注が数多くあった。
第一次世界大戦後、フィアットはポミリオやアンサルドといった小規模な航空機メーカーを吸収し、1930年代にはフィアット CR.32やフィアット CR.42といった有名な複葉戦闘機を世に送り出した。第二次世界大戦では、ダイムラー・ベンツ製のエンジンを搭載した戦闘機フィアット G.55、優れたデザインの爆撃機フィアット BR.20などをイタリア空軍に提供した。さらに、イタリア軍向けにフィアット レベリM1935重機関銃など機関銃を製造していた。
1950年代、NATO加盟国で共通の軽戦闘爆撃機を装備する計画が持ち上がり、フィアット G.91が設計された。その後、航空機開発部門はアエリタリアを設立するためにアエルフェールと合併した。G.91の生産もアエリタリアが引き継いだため、アエリタリア G.91と呼ばれている。
トラクター
フィアットは、トラクターメーカーとしても知られている。
1919年、最初のトラクター702型の発売を皮切りに、フィアットは農業機械部門に進出した。 1971年にランボルギーニグループから、ランボルギーニ・トラットリーチ社(農業機械部門)の全株式を取得。 1984年には農業機械部門をフィアットアグリとして分社化、1988年には建設機械部門も統合しフィアットジオテックと改称。1991年にフォード・ニューホランドを買収、ニューホランド・ジオテックと改称する。その後、1999年にはケースIHを買収し、CNHグローバルと改称した。
現在では、CNHグローバルの有するケースIH、ニューホランドブランドのトラクターが世界中で発売されている。
日本ではかつてクボタがフィアットブランドのトラクターを輸入していたが、現在は傘下のニューホランド、ケースIHのトラクターが日本ニューホランドおよび三菱農機によって輸入されている。
モータースポーツ
世界ラリー選手権(WRC)には早期から参戦しており、1970年代はグループ4マシンの「124アバルトラリー」、「131アバルトラリー」で上位に食い込む活躍をした。
1980年代からはグループ会社のランチアのグループB及びグループA車両で参戦して好成績を残し、特にデルタで6連覇を果たした1987年~1993年にかけては常勝ともいえる活躍をしていた。
近年は経営悪化もあって活動を潜めていたが、プントでJWRCに継続的に参戦。2006年から本格的にシリーズ化されたS2000クラスにグランデ・プントで参戦しヨーロッパ選手権、イタリア選手権を制覇し、アバルトブランドを復活させた。
また、2007年よりロードレース世界選手権MotoGPクラスにおいてヤマハチームのスポンサーとなっている。自動車会社が資本関係のない自動車会社のスポンサーとなるケースはトラック業界など以外では少ないが、チームにはフィアットと資本関係のあるフェラーリへの去就が噂されているバレンティーノ・ロッシ選手がいる。 だが2010年一杯でヤマハチームへのスポンサードを終了する事を発表した。理由は明らかにされてはいないものの、ロッシ選手が2011年よりドゥカティへ移籍する事が大きな理由であると言われている。
新聞紙
トリノ市の有力紙「ラ・スタンパ (La Stampa)」などの各種マスコミもフィアットグループに属する。
FIAT S.p.A.
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 | イタリア トリノ |
設立 | 1899年 - トリノ |
業種 | 輸送用機器 | 事業内容 | 自動車 , 商用車 , トラック , バス , 農業機械・建設機械 , 部品・生産システムの製造、販売 , 新聞紙の発行 |
代表者 | ルカ・コルデーロ・ディ・モンテゼーモロ, 会長 ジョン・エルカーン, 副会長 セルジオ・マルキオンネ, CEO |
従業員数 | 220,000 |
主要子会社 | フィアットグループ・オートモビルズ、イヴェコ、フェラーリ、 マセラティ、アルファロメオ、ランチア、アバルト、 CNHグローバル、マニエッティ・マレリ |